葬儀の中で広がる「直葬」

葬儀はそれぞれの宗教によってさまざまな形で執り行われることになっていますが、その中でもここ数年増えてきたのが「直葬」と呼ばれる形の葬儀です。

このあり方は通夜や告別式などのさまざまな儀式を執り行うことをせず、直接火葬を行うというような形のものであり、これまでの葬儀と比べると格段にシンプルなものとなっています。この直葬という形が増えてきた背景には幾つかの理由があり、まず大きいのが宗教感の変化です。これまでの日本では主に仏教という宗教の概念を生活の中に取り入れてきましたが、現代社会では必ずしもそうした宗教思想を反映した生活を送るものではなくなってきました。

仏壇が無い家、神棚が無い家もかなり増えてきているわけですから、そうした中で「宗教的儀式は不要だ」というような考えが自然発生的に生じたということはまず一つの理由として扱って良いでしょう。加えて理由として大きいのが「高齢化社会への変化」です。

まだ若い人が友人・知人に多くいるというのであれば葬儀を行って来てもらうこともできるでしょうが、友人・知人の多くがすでに高齢者となっているのであれば遠方から来てもらうこと自体が難しいということになってきます。そうなると葬儀を行っても参列してくれる人がいないということになりますから、遺族だけで直葬という形で終わらせることが増えてくるわけです。2013年の関東地区を対象にしたNHKの調査では、既に全体の1/5が直葬という形を選んでいるともされており、今後このあり方がさらに普及して行く可能性は高いとして考えることが出来ます。

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